数年前の冬
年に2回程会う、離れて暮らす父から
癌で入院すると手紙が来ました。
慌てて病院へ駆けつけると
変わらず元気な姿があったのですが
医師からの説明だと余命は半年との事。
命の残り時間なんてわかるものかと思ったものの
父は肺癌で、その時には脳にも癌が転移していた為
様々なデータから余命は半年くらいなのではないかと
淡々と説明され、同席していたきょうだいと
ひとまずその場の状況をのみこむだけで精一杯でした。
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父から手紙が来る少し前に
自分の中に感じる予感があって
それは、新しい周期が始まる予感だったのですが
新しい周期、新しい人に出会う時にはいつも
自分にとって大きな別れがあったので
その時に一瞬 父との別れがよぎり
嫌な事を想像してしまったなと
思った事があったのを思い出しました。
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癌など、余命がわかる病気だと
きちんとお別れができるから良い なんて事を
聞いた事があったけれど
その時はまだそんな事を思えないまま
病院へ通う毎日が始まりました。